- 担当弁護士北島 好書
- 事務所朝倉事務所
ご相談内容
依頼主
相続人:Xさん(40代 男性)
福岡県在住のXさんの父親であるAさんは約10年前に亡くなり、その相続人はXさんを含めて4名(母、兄、姉、Xさん)でした。
なお、Aさんには、母、姉、Xさんが居住する自宅土地建物・預貯金を含め3000万円程度の遺産がありました。
一方、兄(Bさん)は早くから実家を出ており、しかもAさんの生前にAさんから多額の生前贈与を得ていたため、Xさんは、Bさんとの間で、少なくとも自宅についてはXさんらが取得できるよう話し合いをしていました。
もっとも、その後、Xさんは、Bさんと連絡が取れない状態となってしまい、今後どうすればいいか分からず当事務所に相談に来られました。
弁護士の活動
当事務所は、Bさんと連絡が取れないことから、早急に遺産分割調停を申し立てることとしました。
一方、Xさんの母と姉はそれぞれの相続分をXさんに譲渡したいということでしたので、Xさんへの相続分譲渡手続きを行い、Bさんを相手方とする遺産分割調停を申し立てました。
この点、AさんのBさんに対する生前贈与はかなり以前のことでしたので、証拠もかなり散逸していましたが、考え得る証拠をできる限り収集し、Bさんの特別受益に関する主張立証を具体的に行いました。
解決結果
その結果、Bさんから、当事務所が主張する生前贈与(特別受益)を考慮した和解案を引き出すことに成功し、遺産分割調停を成立させてXさんの希望する不動産、預貯金等の遺産分割を実現することができました。
弁護士のコメント
今回のケースのように、被相続人が亡くなった後は相続人間で遺産分割の協議を行うことになりますが、お互いの感情もあり、当事者間での協議がまとまらないまま、期間だけが経過してしまうということも多くあります。
このような場合は、相続人間での協議にある程度で見切りを付け、遺産分割調停・審判弁護士に移行した方が早期に解決することが考えられます。
相続人間での遺産分割協議がまとまらずにお悩みの方は、相続問題に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。
文責:弁護士 北島 好書